企業や団体、飲食店、そして個人に至るまで、資金調達やPRに利用されているクラウドファンディング。

夢や目標を叶えるために、利用してみたいと思っている方も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、ジャンル別のクラウドファンディングの成功例や、成功するためのポイントなどをお伝えします。

新規事業・新商品系のクラウドファンディング3つ

まずは、クラウドファンディングで多い新規事業の立ち上げや新商品の開発に関連するプロジェクトを紹介します。

【商品開発】HITOE® FOLD

CAMPFIRE

HITOE® FOLDは建築家が立ち上げた、D2Cのレザーブランドの新商品開発プロジェクトです。

目標金額の50万円を大きく上回り、5,000万円以上もの支援を集めることに成功しています。

このプロジェクトで特筆すべきはスピード感。

開始数分で1,200名以上の支援者が集まり、8日目には財布のクラウドファンディングとしては国内記録となる4,474万円を達成。

18日目で1年分の生産量である3,500個が完売し、当初の期限より63日も早くプロジェクトを終了しています。

キャッシュレス化が進むなかで薄くて小さな財布が必要とされているタイミングで立ち上がったプロジェクトで、世の中のニーズとうまくマッチした事例だと言えるでしょう。

大きな話題を呼んだ当プロジェクトは、CAMPFIREクラウドファンディングアワード2020を受賞しました。

【飲食店開業】6curryキッチン

CAMPFIRE

6curryキッチンは、もともと​ゴーストレストラン形態が話題となりメディアでも多数掲載されていた6curryが「新たに飲食店を開きたい」という目標のもと立ち上げたプロジェクト。

目標金額の100万円を上回り、150万円以上の資金調達に成功しました。

ただの飲食店ではなく、カレーを通じて多くの人と交流できる「コミュニティ」の場として訴求した点が特徴。

住所非公開の​会員制、かつサブスクリプションモデルという形態が新しかった点も成功のポイントでしょう。

6curryはこのプロジェクトのほかにも、別のサイトで会員募集のプロジェクトを立ち上げるなど、展開が上手なところも見習いたい部分です。

SNSを積極的に活用したファン作りも上手く、オープンしてから1年足らずで会員数300名を突破しています。

クラウドファンディングの成功だけでなく、資金調達後の事業も成功している良い事例ですね。

【映画制作】カメラを止めるな!

MotionGallery

興行収入30億円超の大ヒットとなった2017年公開の映画、「カメラを止めるな!」をご存知ですか?

この映画はクラウドファンディングを活用した自主制作映画で、製作費300万円のうち約半分は出資金で賄ったのだそうです。

目標金額を大きく上回る150万円以上の支援が集まりプロジェクトが成功しただけでなく、映画公開後も話題となったのは応援した人がたくさんいたからでしょう。

「カメラを止めるな!」のプロジェクトページでは、監督が顔出しをし、熱いメッセージを伝えています。

監督だけでなく、俳優やスタッフ、プロデューサーなど関係者全員がプロジェクトに全力投球していることがページから伝わったことが成功した要因であると考えられます。

リターンは制作日記やサイン入り台本、劇中スタッフ用のオリジナルTシャツ、打ち上げ参加券、エンドクレジットへの掲載など。

「一緒に映画を作る・盛り上げる」という一体感が成功のポイントとだと言えそうです。

社会貢献系のクラウドファンディング成功例2つ

つづいて、公益性の高いプロジェクトの事例を紹介します。

【医療・福祉】新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金

READYFOR

コロナ禍でいち早くスタートした寄付型のクラウドファンディングといえばこのプロジェクト。

これまでに第1期~第4期の助成が実現しており、東京コミュニティー財団とクラウドファンディングサイトREADYFORがタッグを組んで実施しています。

最初の90日間で、2万人以上の人々から7億円以上の金額を集めることに成功。

成功要因は、内容が社会情勢にマッチしていたことだけではありません。

集まった資金の流れを透明性高く知ることができ、活動報告をページ内でこまめにおこなっていた点もポイントです。

プロジェクトページでは「なにを」「いつ」「どのように」「だれが」やるかが詳細に記載されています。

FAQやメッセージ、注意事項や問い合わせ先もしっかりと記載されているなど、信頼できるプロジェクトであることが多くの支援を集めた理由でしょう。

【地域活性】シェアビレッジ

Makuake

「シェアビレッジ」プロジェクトはクラウドファンディングで集めた資金を使って全国の古民家を修繕・管理してつなぎ、ネットワーク型の村を作るプロジェクト。

特に「田舎暮らしをしてみたい」と考えている都会で暮らす人々の間で話題となり、600万円以上もの資金集めに成功しています。

特筆すべきは支援者を「村民」、出資金を「年貢」として、村民を募集するという面白い形式でクラウドファンディングをおこなった点。

お米や野菜、果物などのリターンに加え、村民証発行などユニークなリターンも評判となりました。

村民限定の定期飲み会「寄合」や村を訪れるツアー「里帰」、村祭り「一揆」などキャッチーなネーミングや企画も成功の一因でしょう。

田園回帰の潮流にうまくマッチし、2015年はグッドデザイン賞ベスト100および特別賞の地域づくりデザイン賞を受賞しています。

クラウドファンディングを成功させるポイント

クラウドファンディングで資金を調達し、プロジェクトをスタートさせるには、より多くの支援者に共感してもらい、ファンを集めることが大切。

クラウドファンディングを成功させるポイントは以下のとおりです。

魅力的なリターンを用意する

「寄付型」のクラウドファンディングの場合は必要ありませんが、もっともメジャーな「購入型」の場合、プロジェクト成功後に支援者へグッズやサービスなどのリターン(お返し)を提供しなければなりません。

実質商品を購入する形式になっているため、支援を集めるには、いかに魅力的な商品=リターンを用意するか?が大切になってきます。

<リターン設定のコツ>

  • さまざまな価格帯のリターンを用意する
  • 松竹梅で段階的な価格設定を行う
  • 低い金額のリターンがお得に感じられるよう、高額のリターンも用意する
  • 「早期割引」などお得な値引きプランを用意する
  • 店舗で利用できるリターンと自宅にお届けするリターンの両方を用意する(飲食店などの場合)
  • 定価より値引いて特別感を出す
  • 迷っている方に向けて「おすすめ」などの記載をする

クラウドファンディングは不特定多数の人から支援を募る方法ではありますが、支援者の3分の1程度は知り合いであるケースが多いようです。

リターンが思い浮かばない場合は、身近な人をイメージし、その人たちが喜びそうなものを設定しましょう。

プロジェクト実施前に「どんなリターンだったら支援したいか」を周りの方にヒアリングする方法も◎

画像・動画を含め熱意を持って情報を伝える

プロジェクトの掲載ページをいかに作り込むかも成功のポイントです。

プロジェクトを立ち上げた動機や実現したいこと、支援金の使い道、主催者についてなどの情報を「自分の言葉」で熱意を持って伝えましょう。

【関連】クラウドファンディングのやり方とは?起案or支援の手順をわかりやすく解説!

また、画像や動画を説明に添えて、さらに分かりやすく情報を伝えるのも効果的。

文章だけのページよりも視覚的に印象に残りやすく、支援するかどうかの判断材料にもなります。

ちなみにアメリカのクラウドファンディングサイト「Kickstarter」では、動画があるプロジェクトの平均成功率は50%、動画のないプロジェクトは30%なのだそうです。

少し手間はかかりますが、クオリティの高い画像や動画を作成し、ページを見てくれたユーザーに本気度を伝えましょう。

プロジェクトの公開前から告知・PRを行う

クラウドファンディングではスタートダッシュが大切。

募集期間中で支援がもっとも集まりやすいのは、「公開後最初の1週間」と「期限前最後の1週間」なのだそうです。

同じようなプロジェクトがあった場合、より多くのお金が集っていて盛り上がっているプロジェクトを応援したいと思う人が多いはず。

行列のできる飲食店が気になるのと同じ心理ですね。

支援を集める最初のチャンスを活かすには、プロジェクト公開前からの事前告知やPRに力を入れるべきでしょう。

<事前告知・PRの方法>

  • WEBサイトを立ち上げる
  • FacebookやTwitterなどのSNSで拡散する
  • LINEやMessengerで友人・知人に協力をお願いする

また、国内最大級のクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」に備わっている「限定公開URL」という機能の活用もおすすめ。

プロジェクトの公開前から、URLをシェアすることで限定してページを見せることができる機能です。

このとき見てくれたユーザーに「お気に入り登録」をしてもらうことで、プロジェクト公開や活動報告の更新、目標達成などの通知が届くようにもなります。

どんなに内容が素晴らしいプロジェクトであっても、見てもらえなければ意味がありません。

より多くの人に見てもらい、賛同を集められるように、このようなツールや機能、手法を活用していきましょう。

公開後も継続的に進捗報告・情報共有する

公開後もどんどん支援者を増やすために、継続的にプロジェクトの発信を行ってください。

活動の途中経過や支援の状況などをまめに発信することで、共感や信頼を高めることができます。

オンラインの活用はもちろん、実店舗のある提案者の場合は、チラシやポスターを準備して掲載したり、配布するのも◎

また、支援者とこまめなコミュニケーションも大切です。

近況報告や情報共有がまるでなければ、支援者も不安になり、積極的に応援しようという気持ちになりません。

プロジェクトがどのような状況なのか伝えて応援をお願いしましょう。

支援者から質問があった場合はプロジェクトページやSNSなどできちんと回答すると好印象ですよ。

まとめ

クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げたからといって、当然すべての人が成功するわけではありません。

過去の成功事例を分析し、自分のプロジェクトに取り入れてみてはいかがでしょうか?

投稿者プロフィール

ゆきのち
ゆきのち
大阪在住、おすすめコスメ・スキンケアなど美容情報やトレンド情報を発信するフリーライター。

美容系/スポーツ系/IT系/人事労務系/グルメ系など多数メディアでの執筆歴あり。

大学にて化学を学んだ後、大手通販会社の在庫管理・バイヤーに。

その後、コンテンツマーケティング会社のディレクター・広報を担当し、現在は独立してフリーライター・SNS運用等を行っている。

・日本化粧品検定3級(認定No.17300393535)
・アロマテラピー検定1級
・ゆきのちさんのInstagram→@yuki_nochi
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